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レッシグ教授の新刊Free Culture発売、全文をCCライセンスでも公開 86

ストーリー by Oliver
紙とPDFで二度おいしい 部門より

mudpuppy曰く、"著書『CODE 』や『コモンズ』で、またクリエイティブ・コモンズの主宰者としても知られる法学者ローレンス・レッシグ教授の新著Free Cultureが刊行された。書店で販売されるハードカバー版と同時に、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの元で全文がオンライン公開されている(レッシグBlogの記事)。
教授が一貫して取り組んできた、法と技術の連携によるコントロールおよびそれを利用するメディア企業がいかに文化と創造性を封じ込め支配しつつあるかという問題にさらに深く踏み込む本書の内容については、いずれ邦訳が刊行されたときに譲るとして、発売と同時に全文を「著作者表示・非営利」という制約のすくないライセンスで公開するという決断は驚きだ(参考:クリエイティブ・コモンズ・ジャパンの日本版ライセンス)。これにより各種フォーマットへの変換や再配布・翻訳の公開までが自由となっている。
なおオンライン版はPDFファイルで提供されるが、P2Pファイル共有・配布クライアントBitTorrentを利用したダウンロードでもダウンロード可能となっている。負荷分散のためにBitTorrentやWinny/WinMX/Kazaa等各種P2Pソフトやミラーサイトの利用が望まれる。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2004年03月26日 8時07分 (#521274)
    [キンタマ] 俺のデスクトップ ローレンス レッシグ [04-03-26](ファイル詰め合わせ).zip

    -- Alan Cox じゃない方のAC
  • Lessig教授「知的財産権保護は文化的対立ではなくビジネスの戦い」 [linux.com]

    レッシグは写真技術を例にして「表現方法」でのコモンズの価値を示している。
    しかし、写真技術、「アイデアの保護」は特許で行われるものである。
    そして「表現の保護」は著作権で行われるものである。
    だから著作権保護を写真技術を例にとって説明しても無意味である。

    問題は、ソフトウェアの「アイデアの保護」と「表現の保護」が
    著作権と特許で二重に保護されていることにある。
    レッシグは著書「コモンズ」では混同していた。
    (私はうかつにも最近まで気付かなかった。)
    ソフトウェアでの問題を、通常の著作物と同等に当てはめてはいけない。
    ソフトウェアは著作物よりも、むしろ工業的所有権、
    「アイデアの保護」に属するべきものであろう。
    そして著作物には「アイデアの保護」は適用されない。
    だからレッシグの例示と論理は無意味である。

    Vote でも「役に立った」という投票ばかりで、
    読者もろくに判っていないことが明らかになった。

    だから私はこの新刊にあまり期待していない。
    • まずレッシグはソフトウェアだけの話をしてるんじゃない。特に今回 の著書はもっぱらコンテンツ層の話で、特許はからんでこない。だからこの議論をもとに今回の著書をどうこう言うのは見当はずれ。

      次に、レッシグは「コモンズ」で特許の話もしている。邦訳 p.315 以下を参照。また注で、特許の話は十分に展開できていないことは述べているぞ。かれは十分にわかっている。したがって「レッシグは著書「コモンズ」では混同していた」というのはあたらない。

      さらに

      >問題は、ソフトウェアの「アイデアの保護」と「表現の保護」が
      >著作権と特許で二重に保護されていることにある。

      というけれど、レッシグの問題意識は、知的財産権の極端な強化は有害だ、ということ。 あなたの議論によると、いま生じているRIAAによる変な訴訟等の動き もなにもかもこの二重性に起因するもので、この二重性を解決すれば 万事オッケーということ? そんなことはない。

      繰り返すけれど、レッシグの問題意識は「知的財産権の強化」というこ とであって、著作権だけの話ではない。参照されている記事でも、写真技術の話は「知的財産権の強化」の例 としてあがっているだけで、著作権強化の例ではない。したがってこのコメントは木を見て森をみていない。ただ、保護の二重性の指摘は論点としてはおもしろいので、これはこれで独自に展開していただけると有益かなと思うのだが。

      親コメント
      • リンクした記事の範疇に限って書きます。

        > 知的財産権の極端な強化は有害だ、ということ。

        > 写真技術の話は「知的財産権の強化」の例としてあがっているだけで、著作権強化の例ではない。

        知的財産権の強化の例で特許を出したのが変なのです。

        極端な強化が進められているのは著作権です。
        ミッキーマウス法などでの保護期間延長などですね。
        しかし特許はサブマリン特許を防ぐための方策などがとられていて
        公平になるように変化しています。
        著作権と特許では方向性が異なっています。

        特許はかならず公開されます。
        そして「アイデアの保護」と「アイデアのコモンズ形成」が
        概ねバランスを持って形成されています。
        日本では特許法第一条、目的がほぼ果たされていると思います。

        その論理を保護とコモンズ形成でバランスの取れていない
        著作権、「表現の保護」にあてはめたのが気持ち悪いのです。
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    • japan.linux.com (NewsForge)の記事はオープンソースビジネスカンファレンスでの講演内容を伝えたもので、「オープンソースソフトウェアとビジネス」を主題に語っています。で、別に「表現方法でのコモンズの価値」が主題ではないですよね。

      コモンズとなるものの利用あるいは拡大は、ビジネスあるいは自由競争を阻害するものばかりではない。例示したとおり、過剰な法規制が技術革新や創造を、さらにはそれをもとにしたビジネスを抑圧する場合もある。もちろん「オープンソースが著作権法に反している」なんてことはない。「オープンソース=共産主義=自由競争に反す」などという安易な連想は捨てて、創造性の拡大とビジネスがどのように関わるかに注目すべきだ。

      ...というような内容ではないかと思います。全体的に話が飛び飛びでなんだかちぐはぐだな、という印象も受けましたが、それはNewsForgeのまとめ方がおかしいんじゃないじゃないのかな。#521828のACさんが指摘した「20年の著作権制限」も不自然に思えるし。私は、『コモンズ』にKodakの話なんて出てきたっけ?と思ったけど、確認できず。まあそれはひとまず置いておこう。

      一方で、昨年末の日経主催のデジタルコンテンツ流通勉強会でもほぼ同じ事例を挙げています。こちらは書籍・音楽・映画などのコンテンツ流通が主題。読み比べてみると面白いかも。

      うーんやっぱり、NewsForgeの記事がアレだっただけの話じゃないのかな。

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  • Lawrence Lessing (スコア:2, 参考になる)

    by Vorspiel (2391) on 2004年03月26日 18時02分 (#521587) ホームページ
    本文p.5(PDF21ページ)下段の"Lawrence Lessing"という人名,typoじゃなかったんだ… [lessig.org].

    ぐぐってみたら [google.co.jp]混同してる例が多数(笑)

  • by oltio (3848) on 2004年03月26日 8時46分 (#521276) 日記
    …という問題にさらに深く踏み込む本書の内容については、いずれ邦訳が刊行されたときに譲るとして…

    すごい「ブックレビュー」ですね。

  • pdf文書ってページをめくって閲覧するのが不便だと思いませんか。
    閲覧方式に色々オプションがあるのは知ってますし試してますが、どうやっても不便に感じます。特に斜め読みしたい時に。縦長スタイルのものを横長の画面で見ることに無理があると思います。HTMLだったらページの構成は再現出来ないが、tableとか使ってなければ流動的に画面にフィットさせられるし軽いのに。

    近頃お役所ではやたらこの型式を使う。一枚ピラの文書の周りに枠線を付けるためだけにpdfを使ったりする。しかもadobeのリーダーは重くなったりトラブルが生じたりなんでうんざりです。
    • by Anonymous Coward on 2004年03月26日 11時03分 (#521339)
      > pdf文書ってページをめくって閲覧するのが不便だと思いませんか。
      PDFだし印刷してください。
      > 縦長スタイルのものを横長の画面で見ることに無理がある
      PDFだし印刷してください。
      > adobeのリーダーは重くなったりトラブルが生じたりなんでうんざり
      PDFだし印刷してください。

      # インク屋さんの回し者に属するのでAC
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2004年03月26日 11時49分 (#521368)
        笑い事じゃなく、PDFって印刷用ですよね?
        画面上で見たいなら印刷用以外の形式でも公開するよう要望を出すべき。

        # インク屋さんの回し者じゃないけどAC
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        • >PDFって印刷用ですよね?

          確実に特定レイアウトで印刷してもらいたい場合に、PDFを採用するという意味では、その通りなんだけど、そう言い切ってしまうと、ちょっと誤解を招きかねない。
          PDFはポータブルドキュメントの名の通り、環境が変わっても文書の体裁を再現できるフォーマットが本義。もし、印刷用が主眼であるなら、アンチエイリアシング(スムージング)機能にこだわってこなかったと思う。あれは、視認性を高めるための工夫。
          #この機能には賛否両論あるけど、設定でOFFにも出来る。今では、ラインアートもスムージングされるようになったので、やっぱり美しいとは思うんだけどね。
          #もっとも、最近はOSの標準フォントがアンチエイリアシングされつつあるけど。

          #ちなみに、タグつきPDFファイルで、テキストのフロー処理が行われるそうだけど(小画面で有効)、試した事はないです。

          PDFを印刷するのは、特に紙文書が必要な場合に限り、(少なくとも個人的には)99%のPDFは印刷しないです。

          でもあえて強調しておきますが、99%の文書はHTMLで充分だと思います。レイアウトの再現もかなりのところまで可能だし、特定OSと特定フォントで(余白もデフォールトのまま)なら、印刷結果も同一になります。もちろん、文書の構造性は損なわれません(CSS使ってるし)。

          一般に、文書をパブリッシュする側が、印刷を意識したPDF文書を作るものだから(元がワープロ文書だから、なんだけど)、HTML文書より、PDFの方が挌式っぽい。
          (!)要するに、PDFはワープロ文書の文化を引きずっているという事か。
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        • ううん、PDFがそのまま印刷用とはなかなか微妙なところ。元々はそうだったし、本来はそうであるべきなんでしょうけれど。

          例えばPDF/X [ddc.co.jp]は非PDFではないけれど、AcrobatのPDFと一部非互換でもあるわけで。
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      • でも複数の用語事典なんかで調べるとpdfの定義は「文書のフォーマットを保存し、ユーザーは専用リーダーを備えるいかなるコンピューターからでも正確に見る('view'とか'read offline')ことが出来る」ファイルフォーマットだとかいてあって印刷のためのフォーマットとは書いてないよ。
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    • 「90度回転」を押して横向きにしてから、画面も横向きにすれば縦長の画面になりますよ。

      #顔を横向けて読むのはしんどい
      --
      1を聞いて0を知れ!
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    • by Anonymous Coward on 2004年03月26日 12時22分 (#521379)
      PDF viewer の出来が悪いのであって、PDF が悪いのではない。
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日々是ハック也 -- あるハードコアバイナリアン

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