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Nature誌の論文セレクション「知の歴史」 15

ストーリー by Oliver
paper読みこそ我が趣味 部門より

skimsr 曰く、 "130年の歴史をもつNature誌に掲載された論文のうち,各界の第一線の科学者が選んだ21編の論文について内容や背景・その成果が与えた影響などを解説した書籍「Nature 知の歴史 -世界を変えた21の科学理論-」が発売されています。論文の選定者による解説だけでなく,その元になった論文の翻訳も掲載されています(掲載論文の一覧(目次))。1925年のアウストラロピテクス・アフリカヌスの発見から,1997年のクローン羊「ドリー」の誕生まで,確かに世界に大きな影響を与えたであろう論文が掲載されています。
私にとっては専門外な分野の論文ばかりなのですが,だからこそ論文の翻訳が読めるというのは嬉しいです。当該分野を専門とする方にとっては「お馴染み」の論文ばかりと想像しますが,そのような方々の感想をお聞きできれば幸いです。
なお,Nature誌の人気セクション"News and Views"の掲載文を翻訳した書籍「知の創造 -ネイチャーで見る科学の世界-」もVol.3まで出ています。興味のある方はこちらもどうぞ。"

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  • 徳間書店だ・・・・ (スコア:2, おもしろおかしい)

    by rev-9 (4419) on 2002年11月05日 7時02分 (#195217) ホームページ 日記
     きっと論文そのものはよいものなんだろうけど、まっとうな科学のわかる編集者が徳間書店にいたとは・・・・こういう印象 [google.com]が強すぎて、ちょっとビックリ。
    • この本ってどういう流れで徳間が出すのかな。かなりの大御所が執筆してはいるんですが、翻訳の原本が(原題?からだと)見あたらないですし、Nature Publishing Group(およびネイチャージャパン)とも関係はないみたいだし。
      あと、Scienceの発行母体のAAASが出したTwenty Discoveries that Changed Our Lives: Science '84 Fifth Anniversary Issue [aaas.org]との関係とかね ;-)
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      • > この本ってどういう流れで徳間が出すのかな。かなりの大御所が執筆してはいるんですが、翻訳の原本が(原題?からだと)見あたらないですし

        あとがきに次のような一文があります。
        この本も、徳間書店の先見の明と覚悟がなければ実現しなかっただろう。
        帯に書いてある"日本語版・世界先行出版"という文字列とあわせると、徳間が企画した本にすら見えますね。

        > Nature Publishing Group(およびネイチャージャパン)とも関係はないみたいだし。

        一応コピーライトはNature Publishing Groupについています。
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        • by skimsr (9280) on 2002年11月06日 0時54分 (#195757) ホームページ 日記
          >一応コピーライトはNature Publishing Groupについています。

          巻末では編者として,Nature誌の元編集者であるLaura Garwin氏と,"News and Views"の編集長であるTim Lincoln氏が紹介されています。

          徳間からは"News and Wiews"を翻訳した「知の創造」という本が,竹内薫 [kaoru.to]氏の責任翻訳で出ているので,その辺の繋がりが土壌となって出た企画なのかもしれません。「知の創造」の翻訳者には竹内薫氏も入っているので,竹内氏の徳間書店への持ち込み企画なのかも。

          それにしても,当のNatureのサイトでも紹介されていないのは,いかがなものかと(-.-;
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    • 著者はともかく、編集側は確信犯だと思うのでまっとうな本が出ても驚きではありません。
  • by SteppingWind (2654) on 2002年11月05日 16時25分 (#195469)

    21の論文の中で個人的に面白いと思ったのは「動物電気」というキーワードを使ってミクロレベルの電気移動(膜上のイオンチャネルでしょうか?)を取り上げていることです.

    元の「動物電気」と言えば, フランケンシュタインの着想の一つとなった有名なガルバーニの死んだカエルの実験ですが, 200年経って同じカエルを使ってここまで生物感が変わってきたという好例になっていると思います. こういう成果を使った生物ハードSFって書かれないかしらん?

    • 僕がいちばん面白いと思ったのはレトロウイルスの逆転写酵素の発見ですね。
      それまではDNAからRNA、タンパク質という合成の流れは一方向にしか進まないという「セントラルドグマ」が定説だったのを、ものの見事に覆す発見でしたから。

      また逆転写酵素が見つかったからこそ、非常に分解されやすいmRNAという代物をより安定なDNAとして扱う(RNAに相補的なDNAを逆転写酵素で合成する)ことが可能になったわけで、これがなかったら現在の分子生物学は成り立たなかったかもしれない。
      医学上でもレトロウイルスは、ガン(HTLV)、エイズとの関係(HIV)から機構の解明が重要なものだし。

      #ちなみにこの部分の著者のWeissはレトロウイルス研究のまぎれもない大家です。

      21の論文が挙げられてるわけですが、ぱっとみ「あれ? なんであの話題がないの?」とかいうのが、いくつか出てきたりもします。が、これってあくまでNatureに掲載されたものを中心に振り返れるようなもののみってことですよね。だからScienceやPNASなど他の雑誌が第一報になるようなのはどうしても載せることができなかったのかな、と。
      しかしNatureという一つの雑誌の掲載論文を振り返るだけで近年の科学史が判るというのは、さすがNatureというべきか。
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  • 消化不良 (スコア:1, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2002年11月05日 0時42分 (#195118)
    bk1はcookieを無理やり食わせようとする不良サイトなので、できれば他のところにリンクを張ろう。
    eS!Books [esbooks.co.jp]とかAmazon [amazon.co.jp]とかいくらでもあるでしょ。
  • by Anonymous Coward on 2002年11月05日 11時51分 (#195332)
    自然というタイトルだけど、 地球科学分野は、掲載される論文そのものが とっても生物な世界か、物理な世界から見た話しが 多く感じるのはわたしの偏見? 記載向きの雑誌ではないせいもあるんでしょうけど (ページ数少ないんだもん)。 でも、他の分野では面白い論文が多いので、買っちゃう。
    • Re:Natureは... (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2002年11月05日 13時46分 (#195397)
      いちばんの理由としては、研究者人口が反映されてるんじゃなかろうかと。

      ただ、同じGeneralな学術誌でも、確かにScienceの方がそっち(地球科学)方面の論文が載る機会が多いようには見えますね。
      一時期から比べると、おそらくNatureでも物理/化学系の論文の比率は上がってると思います。けれど、それはNatureが医学/生化学系の論文誌を別に発行するようになったからだと(Nature Cell Biology, Nature Medicine etc.)
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